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ヲ印茉奈のの/だ/め語り
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お久しぶりです。

他ジャンルの原稿に恐ろしいほど追い詰められた上、仕事がえらいことになってて気力体力が無い。
仕事は・・・・ニュースにもなったこと(別に問題が起こったとか不祥事とかではないです。)で色々あれでこれでむきゃーーーー!!!と無意識のうちに奇声を発する程度に忙しいと言うかこれも追い詰められてます。

全体的にやばいから余裕をもたせるために入ってきた新人さんたちができないことがわたしのいるブースに回ってきて全体的には楽になったのかもしれんがわたし的には忙しくなってる・・・。勘弁してくれ。

少ししたら落ち着くはず。
この頃の癒しは、アニマックスののだめアニメです。
毎回毎回千秋のツンデレっぷりに腹がよじれます。

てわけで、峰くんパリから帰国後あたりのお話。

彼らの真実



「それでは~峰龍太郎の無事の帰国を祝ってーーーー!!」
 
 
「「「「「ジーク・ジオン!!!」」」」」
 
 
いつものうつぼ八。響き渡るのは、変わらない掛け声。
始めの頃は月一のペースで開催されていたSオケ飲み会は数ヶ月に一度、半年に一度とどんどんと間隔が空いてはいたけれど卒業後も途切れることはなく続いていた。
メンバーも仕事だなんだと毎回全員集まるわけではなかったが前回から三ヶ月という比較的近い時期の集まりにも関わらず今回はかなりの人数が集まっていた。
峰がパリから帰国したからだ。
卒業後も集まっていたオケのメンバーとは違い指揮者―千秋は全く顔を見せなかった。
ほとんど噂話とクラシックライフなどの雑誌だけで知る近況を直接見てきた峰から(一応自他ともに認める千秋の親友だし)聞けるとあっては空いている者はいちもにもなく了解の返事をよこしてきた。
 
とりあえず乾杯の音頭の後、それでもまずは直接会う者同士の近況の確認や報告がなされる。
前回から間が短いとは言え来られなかったメンバーも多いのだから当然だと言えるだろう。
 
「真澄ちゃん、真澄ちゃん。これパリ土産」
だからまず峰は果たすべき約束を先にすますことにした。つまり、のだめから頼まれた土産を渡すこと。
いい感じに酔いもまわってきたところで
「ありがと~!あら、ずいぶん大きいじゃない~なになに?」
「いーから見てみろよ!」
ひとり熱燗を傾けていた真澄は目を輝かせて手渡した袋を覗き込む。
途端、ちょっとだけ首をかしげた。
「・・・なんで長靴?かわいいけど」
「それ、千秋とのだめからで・・・」
「千秋様がわたしにっ!?」
ぱぁっと顔を輝かせてがさがさと袋ごと抱きしめて叫んだ。あまりに嬉しそうなその顔を見て峰は『出資千秋、セレクトのだめ』という事実をそっと喉の奥にしまいこんだ。
別に何も嘘は吐いていない。黙っているだけで。
「お~、真澄ちゃんにもよろしく言っといてくれってさ。チョコとライターの礼も」
「ああっ千秋様っ!真澄は・・・真澄は幸せものです~~!」
今にも長靴を履いて踊り出しそうなテンションの真澄に峰は苦笑した。
パリで変わってしまったあれこれを思い知ったけれど大学時代からずっと変わらないこともある。
 
「あ、千秋様からお土産?いいなぁ真澄ちゃん~」
「・・・でもなんで長靴?かわいいけど」
峰と真澄の会話に周りの女子が反応して寄ってくる。ここでも当然のように出た疑問に峰は曖昧な笑顔でもって応えた。
面倒くさいから。
 
「ねぇねぇ、千秋様元気だった?」
「おう!相変わらず鬼だったぜ~」
真澄に渡した土産に釣られて来た女子によって本日のメインイベントが開始され、遠巻きにしている男共にしたって気になるのだから注意は峰に向いていてその答えに笑い声が上がる。
 
「やっぱなぁ~、千秋はそうでないとな~」
「ほんっと怖かったよな」
「最初はピアノ科が指揮なんてできるのかよなんて思ったけど・・・・」
「それが今やパリのオケで常任指揮者!遠い~」
「でもまぁ変わってないみたいで安心したな」
 
「いや、変わってはいたぜ?」
聞こえてきた声に峰は言う。
「なんていうか、柔らかくなってた感じ?リハの見学させてもらったんだけどさ、俺らとなんかレベルが違うオケではあったんだけど、すげーよく鳴らしてたよ・・・千秋のキャパが大きくなった、と思ったな」
意外と良く人を見る峰の言葉にへぇと感嘆の声が上がる。
実際、もともとすごかった千秋の腕に磨きがかかっているのは当たり前と言えるけれど。
 
「柔らかくなった千秋様・・・ああ、また千秋様の指揮で演奏したいわ~」
「だよな~」
「やりたい!」
悶える真澄に頷く面々。実際R☆Sの面子もいるからそれは実現可能な話ではあるはずだ。
 
「なぁなぁ、R☆Sとかで振ってくんないかな~。三木清良も戻ってくるんだろ?」
「一応、言ってはおいたけどあいつスケジュール詰まってるみたいなんだよな~。ペーペーだしさ。そのかわり指揮者紹介してもらったから近々公演はやるぜ!清良の凱旋お披露目もあるし!」
「「「おお~!」」」
峰の宣言に雄たけびが上がる。
いい感じに酔いがまわっていつも通りのハイテンションな空気が楽しい。
 
「それにしても千秋様のお姿、やっぱり拝見したいわ~!写真撮ってきたんでしょうね!?」
「おー、撮ってきたぜ~~ほれ!」
真澄の声にプリントアウトした大量の写真を机の上に放ってやると黄色い悲鳴と共に女子が殺到した。
弾き飛ばされた峰に男性陣が哀れみの視線を投げる。
 
「きゃぁ、この嫌そうな顔~~!」
「相変わらず麗しいわ~」
「これオーボエの黒木くんじゃない?」
「あ、ねぇねぇこれって千秋様のお部屋!?」
「うそっ、あ、ちゃんと片付いてる。さすがは千秋様ね」
「きゃああ!なにこれなにこの笑顔!!」
きゃっきゃと盛り上がる女子たちがひときわ大きな悲鳴を上げたのは女子の間を回った千秋以外の写真が男子の方にもこぼれてきてから少したってからだった。
その迫力に男性陣は背中を押されるように団子になって転がった。
店からも注意されるのではなかろうかと思われる怒号に近いような大騒ぎにさしもの峰も不安を覚える。
が、女共はそんなこと気に留める様子も無い。
 
「いやーん、のだめちゃんとのツーショット~~!」
「やだ、千秋様ったらでれでれ~~~」
「のだめちゃん変わってない!」
「えー、きれいになってるよ~~」
「えっえっ、千秋様効果!?」
「やだぁ~~」
「きぃーー!このひょっとこ馬鹿娘~~~!!」
きゃっきゃどころではない、ぎゃーぎゃー大騒ぎでけれどそれをとめる勇気のあるものはいるはずもなく。いつしかみんなで正座してその光景を眺めていた。
千秋とのだめのらぶらぶ写真はこっそりかなりの枚数を撮影してきたのは清良から聞いていたとはいえ峰自身も驚いたからだ。
それを見て、千秋に憧れていたはずの面々が嘆くどころか大喜び。
 
「峰くん!」
「はいっ」
「ねぇねぇのだめちゃんも元気だった?」
「はいっ!・・・・・っていや、元気っていうか・・・・すごかった」
「え?」
「すごかった」
女ってのはわからん。と密かに頭を悩ませていたところに急に振られて思わず畏まったけれど。思いだすのは衝撃の出迎えと即興演奏と翌日の凹んだ姿と。
「いや・・・・俺今回のパリ行きで一番の衝撃はのだめだったんだよな・・・」
そうだ。
千秋でも清良でもなく。
大学の頃からソウルメイトと言って一緒にバカをやっていたあののだめ。
「千秋があいつを引き上げようと必死だったわけがほんとよくわかったよ。あれは特別だ。ほんとに」
腕組みをしてうんうん頷く峰に視線が集まった。信じられない、と言いたそうなその視線。
無理もなかった。のだめは大学にいた頃はあまり人前でピアノを弾いていなかったから。
 
「わたしマラドーナコンクール見に行ったけど・・・確かにすごかったなあのピアノ」
「あ、俺も見た」
「え~そうなの?」
「そう。まさかのだめちゃんがあんなに弾けるとは思ってなかった・・・確かに学園祭の時のピアニカも超絶技巧だったけど」
「ああ、あれもすごかったなそういえば」
「最後でミスしたけど、あれでシャルル・オクレールに見込まれてコンヴァトでしょ?ちょっとわかる気がする」
「そもそもシュトレーゼマンもあのピアノ聴いてお気に入りだったのかもしれないな」
 
作曲した曲聞いたことあるけどさりげにあれもすごかった、などと意外にのだめのピアノを聴いたことがある人間がぽつぽつといるようだった。
そして皆同じ。
一度聴いたら忘れない。
そして今はそれに更に磨きがかかっているのだということを今ここでは峰だけが知っている。
 
「ほんとになぁ・・・千秋のやつ、あのピアノいつでも聴けるんだよな。良いよなぁ」
ため息を吐いて天井を仰ぐ。
今でも鮮明に思い出せるのだめのラヴェル。
初めて聴いた曲とは思えないほど見事に弾き切ったのだめの笑顔と、縮まっていたのだめと千秋の距離。
 
「いいなぁ、聴いてみたい」
「実際どうなの?のだめちゃんと千秋様って。真澄ちゃん情報によると服着る暇もない~とかって聞いたけど」
「そんなのあのバカ娘の嘘に決まってるわーー!」
 
「オンナって好きだよな恋話・・・」
また悲鳴と笑い声で騒がしくなった女子に男共は若干引いていたが峰自身はそういう話が大好きだ。
だから。
「やー、事実なんじゃねーの?実際びっくりしたぜ俺は!」
「えー、なになに?」
「驚かそうと思っていきなりのだめの部屋に行ったらさー、のだめのやつ千秋と間違えてバスタオル一枚で出てきたんだぜ~」
 
・・・・・・・
 
「「「「えーーーーーーー!!!」」」」
 
「なにそれなにそれ!!いつもそんなことしてんのあのふたり!?」
「ていうか連絡してから行きなさいよ!」
「ていうか見たのか?見たのか!?」
「え、千秋様にバレなかったの!?」
「げー羨ましい・・・!!」
 
「・・・・バレた。ていうかつい昔のノリでペロっと話したら・・・・」
「話したら・・・!?」
「すっげぇ目で睨まれて俺その夜パリの街で路頭に迷うとこだった・・・・」
「えーー!」
「そんで俺を隣の部屋に押し込んで千秋は当たり前のようにのだめの部屋に泊まって行った」
「「「「きゃーー!!」」」」
「「「「うおおお!!」」」」
耳をつんざく悲鳴。今度は男も加わって空気が揺れる。
 
「でもよかったわね~~」
「ああ、のだめちゃんあの頃から秋のこと大好きだったもんなぁ」
感慨深くうんうんと頷く男共の声に女子の笑い声が被さって消える。
 
「違う違う!よかったっていうのは千秋様の方よ」
「そうそう。ギャラリーがいないからやぁっと素直になれたのね」
「千秋様、あからさまにのだめちゃんのこと大好きだったものねぇ」
「いつまで抵抗続けるのかしらと思ってたけど・・・・まさか知ってる人がいなくなるまでなんて・・・・ぶふっ」
「無駄な足掻きだったよね~」
 
けらけらと笑う声に冷や汗が流れた。
千秋がのだめを好きだってことはずいぶん前からわかっていたが、まさかこんなにばればれだったとは本人は全く気付いていないだろう。
不憫なやつだと峰は思う。
 
けれどともかく。
峰もメンバーもとにかく千秋が大好きなのだ。
だから頑張ってて幸せそうでうれしくてこんなことになっているのだから多目に見て欲しいと思う。
 
 
 
そしてその夜、オーダーストップだと声がかかるまでうつぼ八ではのだめと千秋の今昔話に花が咲いたのは言うまでもないだろう。
お前ら、帰国したらきっと大変だぞとウーロンハイを傾けたながら遠い空の下の友人に心の中で声をかけた。
 
 
今頃アイツらくしゃみでもしてるかな。





END





原稿合間の息抜きにだだだーーーっと書いたのですっごい雑な上にまとまってない。
いつかリベンジしたい話です。

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読書・映画・音楽・お酒・料理
自己紹介:
ここはの/だ/め/カ/ン/タ/ー/ビ/レ、二次創作サイトです。
ちあのだメイン。
原作、出版社等など無関係です。

傾向と対策:のだめを偏愛・のだめ溺愛の千秋先輩を偏愛。

ブログタイトルの由来:茉奈の実家はオアシス大川から車で三十分なのだ。
あの道を、私は知っている。


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